神奈川県言語聴覚士会の設立は2012年5月。
震災後間もない宮城県に遅れること数か月、全国最後の遅い出発でした。
神奈川県には日本のST黎明期から続く七沢リハビリテーションセンター、言語治療科を備える子ども医療センターなどもあり、国家資格化前から長く働くSTが多くいました。
勉強会で施設を越えて学び合う土壌が既にあったことも思い出されます。
しかし、だからこそ、新しい組織設立への動きは鈍かったのかもしれません。
県士会立ち上げの端緒は、2010年秋の訪問リハビリテーション実務者講習会の受講者集めでした。
当時まだ稀だった訪問リハ担当のSTを探し出す作業は困難を極め、せめて施設名簿さえあればと悔しい思いをしました。
講習会準備でPTOT士会と密に接した経験も刺激となり、国家資格ゆえに生じる社会的責任、地域のニーズに応じる職能団体の役割なども徐々に明確に認識され、私達にとって県士会の設立は不可避の課題となったのでした。
設立準備ではキャリアある多くのSTが快く力を貸して下さり、先輩士会の助言も戴けて、丸一年で設立総会に漕ぎつけました。
以来ほぼ10年、当会はいまだ成長途上です。
会員みなが出来る力を出し合い進みます。
これからの発展に、乞うご期待。